ちわきにくおどる

そんな気持ちにさせてくれ

2019年6月まとめ

 彼らの仕事によって生かされているな、と感じた6月でした。

ここ最近ずっとそう。

 

 

 

COCOON 月の翳り

 

先月、感想書いちゃったけどポエム的なものを。

「泣き虫アンジェリコはもういない」。この台詞は冒頭とラストシーンで二度でてくるのですが、まったく違う意味に捉えられるのでゾクゾクして最高でした。

初めて観た時は、反芻されたこの言葉によって冒頭の仲の良い二人の会話を思い出しながらも道が違えた瞬間を目にしているので思わず息を飲み、サイコーの演出だ…と思っていました。

何度か観ると、最初のまともなアンジェリコから執着による絶望で狂ってしまった過程を繰り返しなぞることにより、どんどんアンジェリコへの愛着が深まり、後半は「泣き虫アンジェリコはもういない」という言葉に催眠でもかけられているかのごとく積を切ったように泣いていました。

たぶん、アンジェリコはこの時からずっと泣き続けていたんだろうな。

肉体的にも精神的にも激しく消耗しながらも、全力を出し続けてくれてありがとうございました。

やっぱり安西くんの演技が好きだーーー!!!

 

 

 

 

 BOYS☆TALK

 

男子会を覗き観するコンセプトのあてがきほぼアドリブ舞台。

二人ともトークおもしろいから大丈夫でしょ~、と大船に乗った気持ちで行ったらゲストのいせだいが一番おもしろかったです。ゲストなので後半からの登場でしたがどのコーナーでも一笑いかっさらっていきました。笑いすぎて内容を忘れました。

フリートーク大喜利は得意不得意あるけど、全員がんばっていて稽古時間が短い中で距離を縮めてアドリブで助け合う姿が見えた気がします。芸人じゃなくて役者だから、自分が一番ウケようとするより舞台全体をおもしろくする方に力を注ぐのだろうか。

勇さんが大喜利でボケた瞬間に飲み物飲んでしまい部屋の端でこらえる要くんをまじまじと見ていました。90分の舞台で一缶開けていくので水分摂取量多いなと思いました。

 

 

 

 

舞台クローズZERO 再演

 

映画を見た時に、不良高校のてっぺんとっても一文にもならないし全国模試1位を目指したほうが絶対いいのにな~とか思っていました。自分がファッション以外のヤンキー文化になじめないだけですが。

 

それでも、最終決戦でボロボロになりながら戦う源治と多摩雄の姿は喧嘩の美学を感じさせる演出で胸に響きました。エモーショナルを狙いました!と言わんばかりの演出でわかりやすすぎたけど、作品の雰囲気からいったらこれくらい大袈裟な方が映えるからいいのかもしれません。素人だからわからないけど。

 

主演の松本くんが最初にでてきた時にヤクザに飛び蹴りをくらわせるんですが、スタイルのよさと跳躍力が相まって惚れ惚れするシルエットでした。クリーンヒットの爽快感もある。かもしかのよう。

観る度に翔平くんの人を食えない演技が好きになっていくのですが、多摩雄もそんな雰囲気をもっている役なのでまたしょへさんの演技が好きになりましたね。

砂くんの高い演技力ときれいなお顔のファンなんですが、透明感のある顔から不釣り合いなドスのきいた声ですごまれるのいいな、と思っていました。最終決戦の殺陣で早歩きでまっすぐ進みながら指だけくいくいして挑発してるのが、すっごい癖(へき)にきて毎回、キタキタキタ!!!!!みたいなテンションになっていました。オープニングで咥え煙草したまま人の顔をぼこぼこ殴っているのがたまらん。

あと松島くんが合コンのシーンで、ワイヤーを動かしてブラなおす仕草がリアルで好きでした。たまにコップの淵についた口紅拭うのも好きだった。源治が自分を好きなこと前提で最後の捨て台詞をいう日替わりが毎回笑わしてくれました。ミキはいい女だよ。

 

二葉兄弟の三上兄弟ですが、初登場時はなんか人おちょくってくる態度でかくて上からライト当たると堀が深いから影ができて目元が見えなくなってイカつくなる三年生と見せておいて、次の多摩雄に喧嘩売りにきた場面では、あコイツらギャグ要因だ、としっかり思わせてくれて一気に芹沢軍団の愛されマスコットになるのが二葉っぽいなと感じました。

 最終決戦間近に、屋上で麻雀をやりながら芹沢軍団のこれからについて語りあうシーンでの三上兄弟の無邪気さは芹沢軍団もGPSと同じように惚れた男に(人間的にです)テッペンとらせたいという絆で結ばれている集団なんだと感じさせてくれるのに一役買っていたかと思います。犬みたいな二人はかわいかった。

 GPSと芹沢軍団の戦いが始まる合図として二人のせりふがあるのですが、卒業公演の双子に「最後の祭だ!」「派手にやろうぜ!」と言わせるのもエモかったですね。初演を観てないので初演も三上兄弟のせりふだったら見当違いですが。大千秋楽で「悔いの残らないよう」をつけくわえた勇くんは熱い男ですよね。

特典会時に、二人が上記のせりふを言うと卒業と重なってあ~~~てなるんですよね、と話したら二人とも、わかる、あ~~~てなるよね~、と返してくれて本人たちも気持ちを込めているようでした。語彙力ないオタクの会話をするな。

 

生理的に苦手だなと思うシーンもあったり、けがなく終わってよかったなと思う演出もあったり、休憩なしで長いんだから日替わりの時間はコンパクトにしろと思うこともありましたが、二人の卒業公演がクローズZEROでよかったです。

漢の友情と青春が題材の舞台が、番ボでがんばってきた二人と重なり、三上兄弟として見ながらも二葉兄弟として見える瞬間があって、でもキャストが役の範囲を超えることはなく舞台とキャストの背景を知っている・感じ取りたい人だけがわかるようなメタな部分を双子のファンとして楽しませてもらいました。

 あと前売りがすべてLINEチケットだったので手元に半券残らないことにしょんぼりしてたら、毎公演、裏にキャストがランダムで印刷されるダミーチケットを作ってくれて嬉しかったので、初めてアンケートでキャストではなく運営を褒めました。

 

 

 

以下、舞台の感想ではなく卒業に関する推し語りになります。

 

 

双子の卒業公演がクロゼロでよかったな、と思ったのは大千秋楽で演技の熱の入りようが大楽と比べても異様で全員がスピードも力も怪我をするギリギリまで攻めていて集大成として全力を出しているのが伝わってきて胸が熱くなったからです。

原作も映画も人気で有名なものだから舞台も同じくらい完成度の高いものにしたい、という思いもあっただろうし、再演だから前回を超えたいという思いもあって、あそこまでの熱量になったと思いますが、なにせ双子のオタクなもんで、勝手に二人を送り出す最高の場をみんなが作り出そうとしてくれている!と思い込んで勝手にうれしくなって勝手に盛り上がって、最後の舞台がクロゼロでよかったと勝手に感謝している次第です。

そう思ってしまった最大の理由は、最後の一騎打ちと決着がついた場面で、泣いている翔平くんを見てしまったからだと思います。芝居に熱が入り過ぎた結果の涙なのか、二人と共演できる最後の場を名残惜しんでの涙なのかはわかりませんが、普段飄々としている翔平くんの感情が溢れている場面を見てしまって、みんな(突然主語がでかくなる)双子と共演する最後のこの瞬間を今大切に思ってくれているんだ!と感じました。

例え勘違いでもそう思わせといてください。

大楽の熱の入りようは全キャストが凄まじくて、感情がこちら側に投げ込まれていくのを感じたので、舞台が完全に終わる前にいいもの見せてもらったお礼としてのスタオベがしたいなと考え始めていたのでトリプルカテコでできてよかったです。卒業だから、ではなく舞台の出来としてスタオベしたいと思わせてくれる卒業公演になって最高の見送りをできてうれしかったです。卒業公演がクロゼロでよかったな、その2です。

卒業だからスタオベしたいわけではないですが、やっぱりスタオベで卒業を見届けられたのはうれしいし、最後にいい景色を二人に見せられてよかったです。

 

番ボ自体は1年と少しの浅い歴なので卒業が発表された時は、まぁそういう時期だよなと普通に受け入れていたので、卒業公演が始まっても、番ボとしての集大成であり新たな門出を祝う場と思いながら通っていたので、挨拶とか聞いても「卒業おめでとー!」みたいなテンションだろうなと思っていたのですが、今回出演のなかった糸川くんと千綿くんがサプライズで来てくれたり、上述の翔平くんの姿や、太志くんの二人がいなくなるのは番ボにとって大変なこと、という言葉を聞いたり見たりしているうちに、双子が番ボの中でとても大きな存在でメンバーに大事にされていて、信頼されていることをひしひしと感じていたらいつの間にか泣いてました。

好きな人がたくさんの人に愛されてる素敵な空間でした。

 

今回は全公演で3ショがあったために常に特典会の最後は双子だったので、大楽の日はすごく長い時間まで劇場に残って双子のオタクでわいわいしていたのが卒業式後の教室みたいで、名残惜しみながら劇場を去る時に遠い記憶になっている卒業式の淡い切なさと新たな未来への淡い期待が混じる感傷的な気持ちを思い出しました。

上半期、毎月現場で会っていた、話したことはなくてもよく見知った双子のオタクたちともしばらく会うことはないんだな、と思うと寂しくなります。現場行けばとりあえず会えるフォロワーもできたのでしばらくみなさんに会えないのが寂しいです。

 刀で見かけたらよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

2019年上半期ベスト舞台を選ぶなら「COCOON 月の翳り」です。

そろそろ推しの関係ない舞台を観に行きたいところですが、なかなかお金と時間と気力の調整がむずかしいですね。

では下半期も楽しい現場でお会いしましょう。