ちわきにくおどる

そんな気持ちにさせてくれ

サマーライブツアー「FLASH」・リリイベ感想/小論文ー「一回死んだような~」における『内からわき出る動き』ー

 

今年もやりましたTWiN PARADOX夏のライブツアー。まだ福岡が延期となり残っていますが、昨年のライブツアー「SYNC」が下書きにある状態なので今年こそ支離滅裂な内容でも上げていきます。

 


舞台の感想なら読書感想文と同じ要領で書けばいいけどライブの感想って難しくないですか?無知なのもあるけど音楽関連のライターさんは特に尊敬しています。

 


出、「虹色の日々」開始即跳躍。

続「innocent」「Departure」「燃えて散った花となれ」。休憩微。曲連続連続。

 


「虹色の日々」は最初にしゃがんで大ジャンプするのがライブの恒例なので一曲目からイントロドンでしゃがみ込む反応良いオタクたちでした。

そこからほぼ間を入れず4曲ほど続けて演奏。東京では軽くMCを入れてましたが大阪では「燃え散り」が始まる前にギターをとった要くんが今まで見たことのない素早さでセットして弾き始めたのがかっこよすぎてドーパミン大洪水でした。

わたしの記憶違いだったらすみません。

話題ずれるけどピックを咥えるのも好きです。でも「汚いからやめなさい!」という思いもある。

 


ライブツアー「FLASH」の一番の特徴は後述するアコースティック演奏だと思っていますが、次点で特徴的なのがイントロ前のアレンジ演奏でした。

今まであったような気もしないでもないけど、でも二人がTikTokライブで初めてと言っていたので長めのアレンジは初めてだったのかな。「モノクロのダンス」「Battle cry」の入りがアレンジ演奏からのイントロに移行して、音源とは違う順番と組み合わせの演奏が聴けるライブならではのパフォーマンスでよかったです。

個人的に曲が終わってそのままCDにはない演奏が30〜60秒くらい続いて次の曲のイントロに変化していく繋ぎも好きなので、どんどんやっていただきたい限りです。

 


FLASH」一番の特徴でもあったアコースティックカバーですが、昨年もカバー曲を各会場で演奏していましたが今年はFC内の投票で決めたり、その上今回は生演奏のアコースティックカバーにしてくれて、同じカバーでも昨年より力を入れたライブ演奏でクオリティを上げている意気込みが好きでした。

大阪のアコギ一本でのキリンジの「エイリアンズ」は原曲にはない二人のハーモニーが交わり、SR配信で聞いた曲ではありましたがライブハウスの上質な音響空間で原曲と違った色を加えたような演奏でした。

東京の東京事変の「長く短い祭」はさらにベースとパーカッションも加わって贅沢な演奏でした。

ツイパラの1stワンマンに3曲しかないのにどうやってワンマンやるんだろ?と興味本位で行ったらほとんどカバー曲でセトリ構成されていましたが、自分の歌に落とし込んでいて二人の表現力に惹かれ、推すかわからないけど次回のライブも絶対に行こうと決めたのを今回のアコースティックカバーで思い出しました。

「長く短い祭」はtiktokで動画公開されているので見てください。

www.tiktok.com

 

 

 

今回のセトリで一番興奮したつなぎは「Fragment」からの「一回死んだようなもんじゃない」です。

また懐古失礼しますが「Fragment」ってたしか初めてライブでお披露目された時に武道館宣言した記憶が思い出として焼き付いているので、当時の記憶と曲調も相まって夢に向かってひりつく感触があるんですよね。個人的に。なので今回再び武道館の話をしてくれたことでそのライブ時の初々しい気持ちが蘇り、胸が熱くなった流れでその勢いを持ったままに「一回死んだようなもんじゃない」に続くので過去一「一回死(以下略)」で盛り上がった気がしました。

「Fragment」と「一回死」は表題曲だけに盛り上がる要素を持っているけれどロックとポップス系でタイプが違う盛り上がり方ですが、自然と流れが切り替わって、でも勢いは衰えずに続いてめちゃくちゃ楽しかったです。

「一回死」はライブで初めて聴いた時に一番印象が変わった曲で、まずイントロでこんなにわくわくできることに驚き、向こうはご機嫌に踊るし「自由に踊って!」と言うので、自由度の高いノリかたができる楽しさをライブで知り、改めてライブの色んな楽しさに気付けた曲でした。

 

 

 

※小論文は興味なければ飛ばしていいよ※

タニグチリウイチ:2022年も引き続き週何日か三鷹通い on Twitter: "田中泯さんと山村浩二監督のトークinひろしまアニメーションシーズン2022。アーティストが左右に振る手に観客も全員が同じように手を左右に振る様を「素晴らしい歌を聞いているのにどうして一緒に動くのか?」と田中さん。踊りは個々に内からわき出る動き。それが一緒になるのは「下品な忖度」と。うん https://t.co/1PUgwh9rUQ" / Twitter

ライブの感想とは話題が逸れ、上手いこと考えがまとまってないのですが、上記の田中泯さんのトークに対して半分共感できるところがあり、「一回死」に関しては周りに合わせず縦でも横でも腕振りでも手拍子でも地蔵でも好きに楽しんでほしいな、と客の身分でありながら思っていましたが、途中度々テンポが変わるので何度かライブで動きながら聞かないと自由にのるのはむずかしいと理解していたので、慣れてきたのか個人の肌感覚ですが今回のライブが一番みんな良く動けていました。(ダンス部の顧問か?)

 

田中泯さんの話に半分共感するけれど、残りの半分は日本人は曲に合わせて自由に動くのは苦手な民族なのでそれは…無茶振りかと……。

※上記ツイートを引用RTしている岡田さんの一部ツリーに影響を受けた上での考えです。

岡田育 / 『我は、おばさん』発売中 on Twitter: "続)関係無いけど、BWの観客(主語デカ)って芝居途中のスタオベなどではめっちゃ俊敏な判断で動くのに、手拍子とかオタ芸めいたものはオクテですよね。日本人(主語デカ)、ガチのダンスバトルだと負けるんだろうけど、盆踊り的な「型付きのアドリブ」を舞うのは得意な気がする。音感教育の差なのか。" / Twitter

 

ダンスを習ってことがあればジャンルは違えど複数の振り付けの経験をつなぎ合わせて即興で踊れますが、未経験者でリズムに合わせて感情表現をするのは日本人(巨大主語)は性格上抵抗がある人が多いと思います。

ある程度踊りに対するポテンシャルがないと「内からわき出る動き」を理想とは違う動きになったとしても動いて表現しようとするのは統一された踊りを求められる日本の学校教育で育った人にはむずかしいかと思います。自然に体が動く感覚はわかるけれど、わき出る動きをするための動かし方がわからない人が大多数かと。

田中さんは身体言語能力が高すぎる方なので、フリーで動けないから周りと一緒に手を振ってた方が感情表現ができる層と同じ感覚を持つのはむずかしいのかなとも思います。

※小論文終わり※

 

 

ライブの感想に戻ると「一回死」に対して、みんなもっと自由に曲に対して自分なりの楽しみ方で動いて表現してよ、と感じていたのが「FLASH」のセトリで開放感が増し客席の自由度が高くなって、わたしが見たかったライブハウスの観客のうねりを感じることができて、めちゃくちゃ嬉しかったです。

でもリリイベで二人に「一回死」盛り上がったね、と言ったらピンときてなかったので全てはわたしの都合の良い幻覚かもしれません。

感じとるのは自由なので。

 


その盛り上がった流れで、リリースされた「チグハグ」をトリにし、ツイパラの明朗快活な未来を予感させてくれるライブとなりました。

 


アンコールで発表された竜人さん提供の新曲はポエムで表現するなら、素敵な想い出がたくさん詰まっている小箱型のオルゴールを開けた時のように、どこか物悲しさを感じるけれど、美しい想い出を大切に思い返している綺麗な感傷に浸れる曲でした。

 

「タイムマシン」で終わるのも上記の「チグハグ」と同じ印象で締められて、いいセトリでした。

 

 

今回のライブツアーはさらにリリイベも同時に行われ、ライブの前日または翌日に特典会でライブについて話せるのが初めての経験で楽しかったです。

過去にライブ後物販もありましたが、間を開けずタイムラグなしで感想を直接伝えられるのは非常にありがたかったです。

今年のお盆休みは政府の行動制限もなく遠出も許容される世情になり、初めてライブに参加し、その上リリイベで直接本人と話せるファンが多かったのも利点でした。

 

接触の目的・方法は千差万別ですが、今回のリリイベで自分はとにかく要くんを褒めたりおだてたりしてご機嫌にさせたい欲で接しているなと感じました。

金払って接待する奇妙な関係性ではありますが、にかー!とした笑顔とは違った褒められてうれしくなってニタニタしている顔を引き出せた時の満足感は何とも得難いですね。名前はわかりませんが、この欲望を満たすためにひたすら褒めたり、好きなところを言ったりして要くんの気分を良くすることに徹していました。

一番よかった接触は「ユメバナ」の歌詞で好きな部分を伝えた時に、空で歌詞を一発で正しく言えず時間制限もあるのでテンパりまくっている時に要くんがずっとにやにやしながら見てきたので内心「何!?なに~!?」とビビりながら伝え切ったらドヤ顔で「そこ書いたの俺」と言われた時に、二人で作詞した歌詞の要くんが書いた箇所をピンポイントで褒められた上に、感性の相性一致のような運命を都合よく感じることができて脳汁がつゆだくでした。

他にも作曲とかアレンジとかセトリの組み方とかアーティスト活動に関する質問を振ると二人とも真剣な表情で話をしてくれるので、それがまたたまりませんね。好きな男の真剣マジ表情かお。プライスレス。

ただ音楽知識がなさすぎる上にインタビュアーではないので聞き方がむずかしくて失敗して去ることも多々ありました……。

あと相手を楽しませたい奉仕精神であっても、欲を満たす消費行動に変わりないので、関係性と距離感を見誤らないようにしたいです。自戒。

 

 

 

7月下旬から8月末までリリイベとライブで目まぐるしい日々でしたが、刺激に溢れ、強烈に生きている実感のある最高月間でした。

 

延期された福岡ライブは11月なので、まだまだ夏は続きます。

 

夜行バスが割と好き

 

遠征の移動手段は新幹線と夜行バス派に分かれると思っている。飛行機派の方もいると思うが飛行機とバスで悩む人は少ないと思うのでここでは二択とさせていただきたい。

遠征始めは夜行バスを使うのは若い時だけで、大人になったら新幹線で遠征すると思っていたが今もバリバリ夜行バスを使っている。初めての遠征時点で成人だったが。

 

一般的に若く体力のあるがお金のない学生のうちは夜行バスで、社会人でお金に余裕ができ体力が減ると新幹線で早く移動する説がある。

 

だが第二新卒が使えなくなった今でも大阪までは夜行バスで往復している。

これは自分が夜行バスと相性がよく、合理的だと気付いたので愛用しているのである。

個人的に夜行バスを使うのはケネナシという認識があるので恥ずかしさを覚えつつ、だが新幹線を使うより快適な部分があるのでいい年した大人も夜行バスを使っても良いのでは、というのを伝えたく本記事を書くことにした。

また快適に夜行バスを使うノウハウを伝えられればと思い、個人的な乗り方を記していこうと思う。

 

 

 

・自分が夜行バスと相性の良いと思っている点

①腰痛・肩こりがない・軽い

②朝に弱い

③多少の狭い場所でも寝れられるor睡眠が浅くても平気

 

これらに当てはまるなら夜間バスで快適に移動できると思う。

 

わたしは腰痛・肩こりをあまり感じない体質で整体に行ったことがないが、サービスで美容院で頭皮と肩をマッサージしてもらった際に「頭痛しないんですか?」と言われるほど体がバキバキでもこりを感じず、下車時に軽く伸びをすればダルさが軽減する。

近年、さすがにしんどさを感じるようになってきたが朝に銭湯に入ればリセットされるので限界を感じ始めたら試してみてほしい。限界を感じずとも朝一の銭湯は気持ちいいのでおすすめである。

 

これだけヤコバを勧めているが行くのは東京⇔大阪までなので大阪以外の銭湯はわからないがよかった銭湯を載せておく。

 

1.サウナ&スパ 大東洋レディス

サウナ&スパ大東洋レディス – 梅田の女性専用スパ・温泉なら

梅田モータープールで降ろされたらここ行く。近いので。

泊まったことないけどカプセルホテルも併設してるので便利なのでは。

Wifi使えるフリースペースもあるので時間潰しもできる。

 

2.スパワールド

【公式】スパワールド 世界の大温泉-美と健康の24時間快適空間

天王寺か難波で降ろされたらここ。難波だとやや遠いけど。

広くて色んな風呂があるので楽しい。Wifiはなかった気がする。

リーズナブルに広い風呂を楽しめるが周囲の治安が良くないので女一人で行く時は気を強く持って行ってほしい。一本道ずれたところに趣深い教会があるのでアングラ好きは見に行ってください。(今調べたら見た目は強いがちゃんとした教会らしい)

 

最近、快活クラブを初めて使ったがなかなかよかった。全国にあるし。

 

 

朝が弱く早起きのプレッシャーが苦手なので、寝ている間に着く夜行バスが楽。

早起きのストレスが強いので、寝てたら叩き起こされて到着地についているのが楽過ぎる。これが一番かもしれない。

あと起きたばかりで電車に乗ると酔う。しかも新幹線でスマホいじると酔うのでなにもできないのでだったら寝てる間に移動している夜行バスの方が時間が上手く使えるのである。

 

 

寝られないのが無理、という人も多いと思うが、わたしも夜行バスで熟睡できたことはなく睡魔に負けるのを待つまでひたすら耐えるのが常である。

腰痛・肩こりはないと書いたがトイレ休憩の度にSAで降りて体をほぐさないと体がばきばきになるのでバスの動きで目が覚めた時は必ず下車している。

休憩でSAに降りる降りないは分かれると思うが、わたしは必ずトイレ休憩で降りるので、通路側の席をとるようにしている。

以前、何があっても起きないのでSAで降りる時は気にせず跨いでほしいと隣の人に言われたことがあるが本当に消灯後一度も起きなかったので熟睡できる人がいるのだと感心したことがある。

初めての場合は仕方ないが自分にあった席を選ぶことで快適さは格段に上がる。

 

 

 

 

せっかくなので、よく使う夜行バスの会社とあると便利な物を紹介していく。

 

・よく使うバス会社

1.VIPライナー

 

普通すぎる。普通すぎるがラウンジがあるのが便利すぎる。帰りの時間潰しが楽だしコンビニで買った夕ご飯食べていれば節約にもなるし化粧を落とし、コンタクトを取り、歯磨きまでラウンジで済ませておけるのも楽。

終演後、なんとか令で飲食店がすべて閉店orテイクアウトのみの時は本当にラウンジに助けられた。

朝はラウンジでシャワーも浴びられるしメイク等準備もできる。ただし1時間以内でないと延長料金がかかるのでRTAだ。ヘアアイロン等を貸してくれるのはありがたいがゆっくりしたい場合は上記の銭湯・スパに行く。

 

 

2.WILLER

またしても普通すぎる選択。

4列シートでも全ての席にフードがついているのでアイマスクがなくてもなんとかなる。

 

VIPライナーでちょうどいいのがなければ安いものから選んでいるので、特にバス会社にこだわりはない。

選ぶ基準としては

女性専用車>>>女性席・女性安心>出発地・到着地>コンセント>ラウンジあり>料金

で優先させている。

数千円差があっても女性専用車があれば即決する。他はその時の気分だ。コンセントは帰りの場合はあまり重視しない。

女性専用車にするだけで安心感が違うので、初めてで不安な場合はぜひ最優先にしてほしい。

 

 

 

 

・バス内で使うもの、あると便利なもの

 

1.めぐリズム

最近アイマスク代わりに使い始めた。気持ちいいし、使い捨てだから帰りの荷物が減る。個包装で売ってるコンビニもあるので現地調達も可。梅田モータープールに行く途中のファミマにはあった。

 

2.ぎりぎり外を歩ける服

バス内では寝やすいようにラフな格好にしている。行きの夜は家から半寝巻きで集合場所へ。帰りはラウンジかトイレで着替える。たまにそのままの時も。現場はテンションを上げるために派手目な格好をしていることがよくあるので防犯も兼ねてだるだるの格好にして女の体をラインを隠すようにしている。気休めだが。

 

3.水

飲んではトイレのエンドレスだが乾燥するし普段から寝る直前やトイレに起きるたびに水を飲む習慣があるので手放せない。歯を磨いたあとなので水しか飲めない。


4.ミンティア

口の中が気になった時。これも口が乾燥した時に舐めたりする。というか常備してる。

 

5.歯ブラシ

行きは使わないことが多いが帰りはSAで磨いたりする。でも最近は感染症対策でやめた方がいい気がしている。口を濯ぐのはもったいないと思いつつ、ミネラルウォーターでしてる。


ネックピローがあったら楽なんだろうなと思いつつ、買っていない。使わないから首凝るんだろうなと思いつつ、風呂で直るので結局使わず騙し騙しここまで来てしまった。本音はほしい。

でも前に空気入れるやつを使った時に慣れないせいか使い心地が微妙だったのが気になる。

やはりなくてもいいか。

 

バスの中での過ごし方は、自分の席に着いたら、コンセントに充電器を挿し、ペットボトルホルダーに水を置き、前の座席のネットにメガネケースとめぐリズムを入れ、SAでメイク落とし歯磨き等をする場合はそれらを詰めたポーチも入れて、後ろに人がいたら声をかけて少し倒して準備完了である。

バッグはショルダー等体に密着できるものを選び、貴重品をしまって寝る時は腹の上に置いて、手を乗せて寝る。念のために。バッグによっては腰の後ろに入れてクッション代わりにしている。

体に引っ掛けておくのは、トイレに行く際に忘れて手ぶらで降りないようにするためだ。スマホなしでSAに置き去りにされるのは怖すぎる。

 

 

そんな感じで夜行バスでえっちらおっちら遠征をしている。

夜行バスの安さに惹かれているが、夜行バスならではの体験も好きで遠征で使用している。

それは人の少ない深夜のSA、朝の降車場の景色だ。

途中休憩で寄る深夜のSAは夜行バスと大型トラックばかりで利用者が少なく、コンビニなど一部の店舗を除いて閉店していて、観光的な役割も果たしている昼の賑わいと打って変わってどこか無機質な静寂に包まれ非日常的な空間となる。

とりわけ冬の深夜のSAは格別だ。

バスを降りると暖房で少し火照った頬が冬の澄んだ空気で衝かれ、見上げると同様に澄んだ冬の夜空に浮かぶ白く光る月に自身の吐く白い息がかかる。遠くには半分の照明しかついていない薄暗い施設。背後には煌々と光るバスの電光板やヘッドライト。誰も自分を知っている人がその場にいないことも相まって、穏やかな終末世界にいるかのように感じ、一瞬だけ自分が映画の中の登場人物になった錯覚を覚える。

そんなありふれた妄想に酔いしれても、誰にも見られない。特別な時間である。

朝の降車場が好きな理由に、そんなポエム地味た妄想はなく、ただただ人の少ない駅前に朝の弱い自分が立っている達成感だけである。こちらも冬の方が冷たい空気が心地良いので好きだ。

 

そしてわたしは今から大阪のワンマンツアーに向けて夜行バスで東京を出発する。

 

舞台「象」感想(追記あり)

「笑顔は服従のサインだ」

 


安西くん演じる松山はサーカスの団員たちにバカにされても、利用されても、怒鳴られてもへらへらと笑うだけで物事を自分で決められず、どうしたらいいか問い返す。

幼少期に父親に虐待される度に上記の台詞を言われていたのを冒頭のシーンで知っている観客は彼の情けない笑顔は生き残る術だと理解できる。けれど彼の過去を知らなければ、愚鈍な印象を与える。

不快なことをされても笑ってごまかした経験がある者なら、松山の笑顔に共感できるが同時に過去の自分も含めた情けなさに苛立ちを覚える。


安藤や苫坂など、わかりやすく利己的な人間は以前なら嫌な人物として不快に映っていたのに、「象」では生きやすくていいなと思ってしまうのは、根本が良い人間側だが結果的に象を殺す側についてしまうブレる過程を見るからかもしれない。


明確な悪はなく、団員たちは自分自身や家族を守るために倫理に外れる行動を選んでしまう。抵抗したくても象を助ける打開策もなければ金もない。観客はずっと居心地の悪い空間を共有させられる。


松山が逃がした象はどうなるかはわからない。

けれど、自分の意志で象を逃した松山がクラウンになりたいと思った時の「光がほうっと差して、頭の氷が溶けるような」シーンで終わる。松山が新しくなりたいものをみつけた瞬間で梯子の先には彼が望む未来があると信じたい。

 

 

 

※追記

手紙が上手いことまとまったので、一部抜粋して推しへの手紙を感想として流用します。

 

舞台「象」千秋楽おめでとうございました。

(中略)

劇場に入った瞬間、四方に垂れた電飾がサーカスのテントを思わせ、客席間近というか着席する際に通る場所にも置かれたペットボトルやビニール袋がセットの一部として置かれていて会場に入った瞬間から舞台の一部に吸い込まれるようでした。

物理的にも体感でも且弥さんの言っていた、「舞台と客席の境があいまい」で目の前で起こっていることが生々しく伝わってきました。

ワンシチュエーションで派手などんでん返しがなく、ただただ人の露悪的な場面が続き、観ていて楽しくはないのですが、役者の芝居と演出が作り出す空間に圧倒されて不快ではありますがカタルシスに心地良さを覚えました。


ポスターに「笑え笑え」とある通り、劇中で見せる安西くんの松山はさまざまな笑顔をしていて、けれど喜怒哀楽の喜楽を含んだ笑顔ではなく確かに笑っているけれどさまざまな感情を含んだ種類の違う笑顔を繊細に表現していました。父親に笑えと命令され手で顔を歪める笑顔は恐ろしいピエロのようでぞっとしました。ノアの団員たちと話す時の自虐的な笑いは見に覚えがあり共感と哀しさを感じました。

つらい過去を強調せず普通の人として演じることで、物事を決められない愚鈍な人物に映り、フィクションのなかにリアリティを感じさせる演出でした。

前半は気弱な青年だった松山が、団長に象殺しを託されたあと同一人物とは思えない迫力と狂気(とは違う気もしますが言葉がみつからないのでこれで)で、前半とは違う「笑ってください」からの笑顔もまた恐ろしさがありました。幼い頃、命令された「笑え」をアドナイと団員たちに命じた松山の心情は理解できなかったのですが、理解できないことをマイナスに捉えることはなくありのままを享受し考え続けるのがおもしろかったです。

獣舎で一人、アドナイと対峙するシーンも同じ舞台上なのに音響も相まって、より狭く行き詰まった場所に見え、その中で銃を自分の口内に突きつけるシーンは圧巻でした。一度だけLブロックで見た日があり、あの時の顔はLでしか見られないので他の日に想像で補っていたものがいざ目の前に現れると想像より鬼気迫る形相で息を飲みました。

最後のアドナイの「心打たれるマイム」は、松山とアドナイが重なるように見えました。アドナイを自分の意志で逃したように松山も檻を壊すことができるのに気付いておらず、ずっずっ、と檻を掴んで体を揺らす際に床と膝が擦れてなる音がわずかな動作しかできない閉塞感を表しているようで耳に残っています。ラストシーンのマイムのようなダンスは、プロダンサー並みの肉体言語に優れていて松山でもなく安西くんでもなく感情そのもののように目に映りました。梯子の周囲を綱渡りのように、空を歩くように踊る姿は高度な技はないのに存在感と安西くんの身体から発せられる肉体言語に気圧されました。特別な動きはないのにプロのコンテンポラリーを見ている感覚に近くて安西くんの表現力の底知れなさに感嘆するばかりでした。

梯子を登っていく松山はクラウンを志した時の「光がほぅっと差して、頭の氷が溶けていく」ように見えて、何ひとつ言葉では説明されていませんが、わたしにとってはとても前向きで未来のある終わり方でした。


冒頭に書きましたが、「象」はエンタメ作品ではないし、約2時間居心地の悪い空間に閉じ込められるのは精神的負担が大きかったですが、緻密に作り上げられた世界を目の前で体感している心地よさが勝りました。体力のいる舞台で見る方もどっと疲れましたが。(笑)

松山も含めて全員が大なり小なり嫌な要素を持っていて、誰のどんなところが一番嫌かを話せばその人の人となりがわかるような登場人物でした。

ちなみにわたしが一番嫌なのは団長です!(笑)前時代的なセクハラをコミュニケーションとしているところや、感情で人をコントロールするところ、立場や権力を使って人を都合のいいように動かすところが、もう!だめです!!(笑)このねとねとした嫌な感じをお芝居で表現する大堀さんの上手さが素晴らしかったです。でも全ての元凶はお金を持ち逃げしたオーナーだと思います。

苫坂やアンドリューも利己的でとても嫌な人間でしたが、苫坂はまりちゃんのため、アンドリューはお金、とわかりやすく筋の通った行動原理がある分、松山や根本より生きやすそうで羨ましいな、と思ってしまうほどでした。アンドリューは一番意地汚い人物でしたが、嶺くんの持つ魅力で憎めないところもあり、重苦しい中で息抜きをしてくれる良いキャラクターでした。眞嶋くんは桃城役以来に舞台上で拝見したので、苫坂の鋭い存在感に以前見た時とのギャップを感じました。また短い稽古期間の中、ベテランのキャストさんと同等に仕上げてくる技術力に驚きました。

根本はおそらく一番お客さんが感情移入しやすい人物だったのではないでしょうか。誰もが倫理的な行動と選択をしたいと思っていますが、生活のためには納得できない選択を選ばざると得ない時はがあるはずです。根本(こんぽん)は良い人だけれど象を殺す選択を選んでしまう、ブレがあるにも関わらず人間臭く描ける伊藤さんの説得力のあるお芝居は素敵でした。

修子さんは今回初めて拝見しましたが、公演前の取材等で且弥さんが修子さんは修子さんでしかない、とおっしゃっていた意味がわかりました。個性が強いけれど、舞台では普通の人に見える塩梅が独特でした。

実は安西くんが出ている以外のシーンで一番好きなのは、まりちゃんが最後に立ち去る際に鍵を捨てていくシーンです。ずっと自己犠牲の行動をとってきた彼女が無慈悲に吹っ切れたように鍵を捨てていく姿は、彼女の本来の真の強さを垣間見たようでした。且弥さんの話していた鎌滝さんの「透明感を持っているのに透き通っていない」印象が最後に見せたまりちゃんの強さに説得力を持たせていました。

そして役者ではなく演出家としての且弥さんの世界観が、こんなにも胸を圧迫してくれるものだとは想像もつかず、最高の観劇体験を味わわせてくれたことに驚いています。「ウェアハウス」のお芝居で見えた且弥さんの真綿で締められるような恐ろしさが「象」にも現れていました。「象」は大どんでん返しもなく、淡々と進みますが、金縛りにあったように舞台から目が離せないのは、且弥さんが緻密に作り上げた間とテンポにあるように思います。少しでもずれれば恐ろしさや不気味さ、不快感が半減してしまうであろうセリフのテンポの良さが観ていて心地よかったです。会話のテンポは良くても内容は不快でしたが。(笑)

斎藤さんの脚本も目が覚めるような言葉選びで、松山の過去から始まる場面の「笑顔は服従のサインだ」という台詞に頭を殴られたような衝撃を受けました。その台詞により、わたし自身も呪いにかけられて、「笑顔」という本来はプラスイメージのものがその後はずっと本来の意味で受け取れなくなりました。たった一つの台詞で支配させる言葉選びに衝撃を受けました。

「象」は斎藤さんの脚本、且弥さんの演出、7名の役者のお芝居のひとつひとつでも強い力を持っている上に3つともきれいに合わさり、それぞれの力をさらに引き出しあっていました。

 


何度も手紙で書いている言葉なので、説得力が弱くなっているかもしれませんが、安西くんのお芝居を観続けてよかったと改めて思いました。「象」のような舞台と出会わせてくれてありがとうございます。

(中略)

改めて、舞台「象」全公演お疲れさまでした。これからも舞台に立つ安西くんの姿がたくさん見たいので、ご自愛ください。

(後略)

 

 

 

本能バースト演劇「sweet pool」感想

 

2022年になってから毎月「この舞台最高!みんな見て!」と言い続けているので、こいつハードル低いな、と思われてそう。

でも月一でテンション振り切れる舞台に出会えてることに感謝することにします。

 

 

 

 

はじめに※書いてる人の前知識を説明しているだけなので別に読まなくていい項目です。

キラル作品好きで全作品プレイしてるけど、全部一周しかプレイしてないし、スイプはクリア後情緒ぐちゃぐちゃになったから再プレイに躊躇って数年経ったので大まかな記憶しかないです。舞台見ながら思い出した箇所がいくつもあった。

睦ENDも善弥END好きだけど、原作が哲蓉一択すぎて哲蓉のことしか考えられなかった。

スイプはBLだからというより哲蓉の性愛入り混じった言語化の難しい関係が好きで、グランドエンドの衝撃がずっと忘れられない特別なBLゲームです。

「恋ではなく、愛でもなく。もっとずっと、深く重い――」

 

メイン4名は砂川くん以外は他舞台で何度か見ており、ドマステは配信、中屋敷さんの劇団作品も配信でちょこちょこ観ています。

 

 

 

はじめに2

原作が成人向けBLゲームであり、性描写を外せないストーリーで、舞台でもセックスシーンがあるので当ブログも直接的な表現で説明するのでご注意ください。

また褒めていてもハラスメントになるのを念頭にしながら書いています。でも基本はセクシーで最高だよ!演技上手すぎ!表現がすごい!のとにかく褒めたい純粋な気持ちです。信じてほしい。使っている言葉は直接的でも俳優さん方を性的な目で見ていないんです!本当です!演技と表現力を誉めているんです!!信じて!!!

 

 

共通ルート・哲雄ルート

共通ルートはなんといっても風呂のシーンですね。

白乳色の湯が入った透明の浴槽セットの中で、入浴中に発作で自慰をしてしまう場面を湯に浸かりながら上半身の艶かしい動きで魅せてくる圭登くんの身体表現が上手い。ダンスを模した動きでエロティックに魅せてくれてくれます。

ストリップ劇場に何度か行ったことがあり、一度だけ踊り子さんが自慰表現のショーを見たのですが、スプステのこのシーンがほぼ同じ表現だったので初見の時は脳内で「ストリップじゃん!」と叫びました。脱いではいないんですが。

ストリップというと、服を脱いで裸になる印象が強いのですが実際ショーを見ると踊り子さんがいかに自身をセクシーに見せるか動きで表現する場面が大多数です。脱いでいく過程から裸になった後も、手つき腰つきと自身の体を性的に美しく見せるかがメインになります。方法は踊り子さんによって違いますが基本的な動きは共通していて、それがスプステで蓉司を演じた圭登くんも似た表現だったので「ストリップじゃん!」と思ってしまいました。ストリップじゃなくてもバーレスクに馴染みがある人はバーレスクに見えていた感想もちょこちょこあったので、エロティックな表現の行き着く先は男女関わらず、ここになるんだなと知見を得ました。*1

艶かしさを表現するには、踊れるダンスのジャンルと本人のポテンシャルが大きいと思っているので、なかなかここまでできる若手男性俳優はいないと思うので圭登くんはすごい。本当すごい。

湯に浸かるので、マイクは外し録音したモノローグを流すのですが、喘ぎ声はしっかりと発してくれます。マイクなしで劇場でも聞こえるほどの声量ですが、大袈裟な声ではなく、我慢するが漏れてしまう抑えられた嬌声で、微妙な匙加減が上手すぎてどう調整されているのか不思議に思いながら感心していました。配信でもちゃんと拾われていて、すごいですよね。この技量。

原作をプレイした方はBLゲで数多の男の喘ぎ声を聞いていて耳が肥えていると思うのですが、聴き慣れた人でも上手いと思うくらい、櫻井さんの声は非常に艶がありました。本当上手い。化学室の発作も同様に上手い。

 

哲雄は台詞が少ない上に無表情なので演じるのがむずかしかったと思うのですが、砂川くんの体が誰よりも厚くてぱつぱつむちむち筋肉で一目で優秀なオスとわかる体格でした。先輩方に囲まれながら圧倒的攻めキャラを演じなければならず大変だったと思いますが、体格を仕上げてきてくれたので立ち姿で全てをねじ伏せていました。

原作だと最後まで朴念仁な印象がありましたが、蓉司に「帰れ!」と言われた時にしおしおするワンコ感は砂川哲雄の持ち味で高校生らしさが見えました。

EDとカテコダンスで愛おしげに蓉司をみつめるのが切なさ増してよかったです。

 

圭登くんの喘ぎ声も良いですが共通ルートに姫谷が善弥の眼球を舐めるシーンがあり、そのシーンの宇野さんも色っぽくてよかったです。

眼球を舐められる際に、姫谷の背や首に回した手指やその動きが艶かしく、その後善弥がスラックスのファスナーを上げながらはけるなど間接的な表現でこちらの想像を刺激してくれるのが素晴らしかったです。

宇野さんのインライを見た限りでは意図的のようですがその真意は現在わかっていないので、いつか聴ける日を楽しみにしています。ちなみにわたしは自慰描写だと捉えています。

 

哲雄ルートに分岐し、クライマックスに向けてギアチェンジするのは蓉司と唯一の肉親、姉から自分の名前の一部をとった子供の名付けを伝えられるシーンで全てを包み込む強さを枝里香役の永田さんが優しいながらも芯の通った演技で見せてくれたからだと思います。ここでゲーム内BGM「fade」が流れるのもよかった。曲中の不協和音が不安定ながらも美しくてスイプの世界観を表していて、印象強く好きなBGMです。大千秋楽ではここからずっと泣いてた。

 

畳みかけるよう同病院に入院している睦に会いに行く場面へとつながるのですが、ラストを知っていると睦とのやりとりが全て胸を締めつけてきて、良いんですよね。何かを悟っていると思わせる杉江くんの演技もよかった。悟っていなくても色んな想いを堪えているのを潤んだ瞳で伝えてくる演技がよかった。

 

幼い頃の事故の真相を知った蓉司が衝動的に哲雄に会いに行き、哲雄の部屋でようやく二人とも合意の上で身も心も繋がるのですが、このベットシーンがまーーーーぁ、演出の中屋敷さんの渾身の画角なんですよ。

互いの服を脱がせる描写が色っぽくてゆったりとした時の流れを感じさせて素敵で、ここからの二人の絡みのダンスとリフト技が見ていて気持ちいいほど決まっていくのでセックス表現のダンスですがどこか爽快感がありました。コンビネーション(?)のつなぎもだんだん自然になりよかったです。初見時は俳優に求めすぎかなー、と思っていたので。

ダンスからのベッドインでさらに体を重ねる直接的な表現に移っていくのですが、メインルートのクライマックスセックスなので画角への並々ならぬ熱意がありました。

最後の騎乗位フィニッシュで仰け反る蓉司の背中のラインの曲線美とライトニングされセットに大写しされる影との対比が綺麗に決まっていて、スプステにおける官能美と愛し合う哲蓉の切なさが融合したワンシーンでした。

フィニッシュも素晴らしいのですが、個人的に最も興奮したのはその一歩手前の背面座位です。

哲雄に後ろから抱きかかえられた状態で蓉司が堪えきれず喘ぎながら、布団を掴んで体の中心部に引き寄せる流れが天才でした。隠すことにより、我々は脳内で完成形を補完することができるのでこちらの想像力を信じてくれた中屋敷さんに感謝です。それぞれの目に思い思いのものが見えたのではないでしょうか。秘すれば花。(姫谷役福地さんのツイキャスで学びました)

 

「sweet pool」はセックスシーンなしではストーリーが生まれないので、本気で官能美を表現してくれた演出と役者方に感謝しています。制作側が熱意を持って真面目に突き詰めてくれたからこそ、客席側も全力で受け止めて観ていたと思います。わたしの体感ですが。

 

化学室での儀式の際の善弥と姫谷は善弥ルートにて述べています。

 

熱いベッドシーンがあったからこそ屋上でのセンチメンタルがより強く感じられました。

舞台ならではの表現が多い印象でしたが屋上での「永遠なんてない」はスチル完全再現に振り切っていたように見えました。照明スタッフさんありがとうございます。

 

グランドエンドの終わりといえば、最後に一瞬だけ見える蓉司の姿に情緒をぐっちゃぐちゃにされるゲームの演出が神がかっていたので、初見時は物足りなさを覚えていたのですが、舞台では蓉司の記憶を哲雄は取り戻せたと解釈することもできてハッピーエンドに捉えられました。

最後に蓉司が願った「もう一度、名前を呼んでほしい」が哲雄の「蓉司」とつぶやく台詞ですべて救われているんですよ。(説明をすべて放棄しました)

ここのテキストほぼ忘れているので再プレイします。*2

 

大千秋楽のカテコで圭登くんが一部踊らず立ち尽くしたのは最後だからあえてグランドエンドの蓉司を表現したのかと思ったらインスタ投稿で自然なものだったとあり、二段階で感動と興奮で泣きました。

https://www.instagram.com/p/CbefTDopdaL/?utm_medium=copy_link

 

砂川くんも泣いてはいけないと思いながらも溢れるものを抑えられず、一筋涙が頬を伝うのが美しかったです。

劇場というひとつの空間でみんなで一種のトリップ状態になるくらいの没入感が最高によかったです。こう書くとちょっと危ない感じですが、この高揚は滅多にないので上記の表現を選ばせていただきました。

 

 

 

 

睦ルート

ラストのEDダンスが一番好きなルート。

睦の手の届かない場所で、睦の目の前で哲蓉が始まるのでNTR大好きは大興奮でした。

個人の趣味はさておき、睦ルートの概要を濃縮した優れた構成でした。

 

杉江くんはどの現場でも反射神経がよく、頭の回転が速いので、唯一の陽キャとしてホラーな作風の中、アドリブ等日替わりで息抜きをしてくれて安定していました。

睦ルートといえばカニバENDですが、直接的な表現を削るとBSSが強調されて切なくなる印象でした。

 

共通ルートと被る場面ですが、化学室で蓉司を壁に追い詰めた時に視線を落とさず壁を蹴るタイミング、強さ、音の立て方が完璧でテンションクライマックスになりました。苛立ちを表す一蹴りが決まっていました。

丸くて大きい目が見開かれているのに光がないのもよかった〜。

キレてからややもったりする言い回しなのが少し気になっていたのですが千秋楽では、はっきりした口調に変更していたので最後に好みの芝居がきたのもうれしかったです。

 

だからこそ杉江睦のカニバ演技が見たくて暴れてしまいましたが、カニバENDの印象が強く残ったプレイ時とは違う、一番蓉司と一般的で良好な関係を築けたかもしれない睦が一番取り返しのつかない結末を迎え、切なさで視界が滲んだのは杉江くんの芝居の力だと思います。

 

 

 

 

善弥ルート

宇野さんの善弥を褒め讃えたくてこのブログ書いている節があります。

 

善弥ルートは今回、原作者の淵井さんによる書き下ろしがあり新規エピソードによって善弥の人格形成過程が判明し14年前に発売されたゲームのキャラクターの解像度が上がるという稀有な現象がありました。

この書き下ろしにより善弥の人間らしい愛への渇望を理解することができたのですが、プラス宇野さんが善弥を「普通に愛されたかった子」と解釈し彼を愛し、それを見事にお芝居に体現し舞台ならではの善弥を顕現させました。

原作物や特に2.5舞台は再現度が評価されがちですが外見や声を原作に寄せながらもトリッキーなキャラとカテゴライズされがちな善弥を「普通の人」として解釈し演じたことで、人間味が強くなり、深みが増し、よく言われる「キャラが生きている」という定型文以上に血の通った生きている人間として現実に存在させ、着ぐるみではなく役者が演じる意義を強く感じたのは始めての経験で、心酔するように善弥目当てで追いチケをしていました。

 

幼少期の誕生日エピソードから父邦仁はわずかな違和感はあるものの確かに善弥を愛していたし、善弥が出来損ないのオスだとわかった時も利己はあるが善弥本人を思い、祈りを捧げていたことが読み取れ、姫谷も仁義を尽くしてきた邦仁とその息子の善弥を大事な存在として愛を与えてきたけれど、善弥には確かに信じられるものとして届かなかった翁長家の不器用な愛にただただ無力さを感じさせ、哲雄ルートの姫善の感動につながる層となりました。

善弥ルートだけでも解像度が上がりますが哲雄ルートでも解像度が上がる素晴らしい新規書き下ろしでした。

しかも幼児宇野善弥の演技がバリ上手い。

 

このエピソードの力もありますが、邦仁に「出来損ない」と初めて言われた時の善弥の怒りと、勝手に「出来損ない」とされた悲しみが宇野善弥の鬼気迫る芝居に凝縮されていて、観客の心を強く動かしたのだと思います。


哲雄ルートのラストですが、この書き下ろしエピソードで善弥が家族からの愛を求めていた背景を知ってから見る化学室での姫谷とのシーンは原作プレイ時と違う印象をあたえてくれました。

最後に姫谷からとっさに「ぼっちゃん」ではなく「善弥」と名前で呼ばれることにより善弥はずっと欲していた愛を手に入れて、満たされた泣き顔で死んでいく姿がとても美しく写りました。日々くちる肉体からの解放ではなく、最期に欲しかったものを手に入れたことによる、死は救済。

 

絡みのダンスはイマラが上手で見ると蓉司の顔が全く見えず、櫻井くんのくぐもった声が上手くて非常に映えていました。その後の櫻井くんが床から上下逆転して宇野さんの背に乗る流れ(伝われ)が理解するのに時間かかるほどつなぎが上手くてよかったです。初めて見たのもあるけど。

EDダンスも回を重ねるごとに宇野さんの中の善弥が自由に動いているように動作が足されて完成していくのも、なまものの楽しさがありました。

 

スイプのストーリー性やタイミングもありますが、デビューのテニミュから見ていたのに、役者としての宇野さんの凄さを巡り巡って思い知らされた舞台でした。

挨拶の言葉選びが素晴らしいのは当時から周知しており、今でも覚えているほど印象強い挨拶の、分かれたハードルが再び現れたタイミングがスプステなんだなあ〜と思いながら通う日々でした。

 

善弥の魅力と、それを引き出した宇野さんのお芝居が双方でなんかすごい力になって、やばいことになり、すごいものを観させてもらいました。(説明放棄)

大袈裟な表現は好かないですが同じ体験は二度とないと思うほどインパクトがすごかった。

宇野さんも素晴らしいですが、キャスティングした方に感謝。大成功です。

 

 

 

攻略対象のメイン4名キャストを中心に感想を書きましたが、他4名も原作そのまま、または舞台特有のキャラクター像を作り上げていて、銀劇を出演者8名で空間を埋められたのは一人一人の力量が高かったからだと思います。

 

オタク人生に深く刻まれた原作同様、スプステもオタク人生に深く重いものを残していきました。

スプステ𝑳𝑶𝑽𝑬。

 

*1:※ストについては数回しか見たことないド浅知識なので、鵜呑みにしないでください。私から見えたもので正解ではありません。

*2:公演中各ENDだけ見ようと古いPC引っ張りだしたら容量の関係でコンプしたPCゲーム全部アンインストールしてた。え~ん。ばか。

新テニミュ2楽しかったが具体的に説明できない。~「なんだか接戦みたいだぜ」「でも何が起きてるか全然わからねぇ」~

 

テニミュカテコ曲「ディスタンス」でずっと飛び跳ねているおじさん高校生キャストを見て「あんなにいい年した人たちがあそこまではしゃいでいいならわたしも劇場外で飛び跳ねようかな♪」と思いました。

キャリアのあるキャストがあそこまで大はしゃぎする姿はなかなかないので、テニミュマジックすごい。みんなテニミュでハイになってる。客もキャストも。

 

 

 

テニミュ The Second Staegeを初めて見た時にシリーズを通して何度か味わった作品のパワーに圧倒されて、内側から楽しさが溢れ出てくる興奮を久しぶりに感じました。

個人的に関東氷帝を観終わった時の高揚感に近かったです。(一部にしか伝わらない例え)

テニミュシリーズはそれだけでおもしろいのですが、時たま、推しキャラも推し俳優もいないのに多ステの衝動に駆られる公演があります。*1

記憶にうっすらとあるくらいだった高校生のキャラが、キャストが演じることにより違った魅力を生み出して、原作では範疇になかったキャラクターをどんどん好きになる過程がまさに舞台化ならではの現象で、篤京(とキミ様)と平等院先輩にメロメロになって帰ってきました。種ヶ島先輩は我慢した。

高校生がレベル高かったのもありますが、それだと1st Stageの高校生キャストもよかったのでここまでメロメロになった理由が説明できないんですよね……。

ストーリーの内容も思い入れの強い中学生が全然勝てないし、全国大会のようなトーナメント戦ではないので負けて終わりの緊迫感もないし、ただただG10の強さを見せられるだけで、テニスに多い初対面の印象最悪時点でしかないんですよね……。

本当に、なぜ、突然こんなにもG10にメロメロになってしまったのか……。説明できない……。魂に響いたとしか。

 

けれど確かに2nd Stageは続投の中学生キャストの成長が脅威的で、跡部と手塚キャストは歌唱力の伸びが圧倒的でした。特に跡部役のりょうやくんの歌は、1st Stageでも目まぐるしい成長度合いでしたが、本公演も上手くなった上にさらに日々更新していくので目の前でとんでもない逸材が進化していく過程に興奮しました。ここまで上手くなると毎日成長するのはむずかしいはずなのに、常にベストを更新していく姿がめったに見られるものではないハイレベルでした。

手塚役のけんとくんも4th峰の時より具体的に説明できないけれど、さらに上手くなったのを仁王イリュージョン中の短いソロでも感じとりました。*2

 

高校生キャストは最初から完成していましたが、それでも日に日に熱くなる演技と変化によりさらなる高みへと向かっていくので中学生キャストと切磋琢磨して生まれる科学反応が本人たちも予想しない力を引き出していったのかなと思います。

経験者の少ないテニミュとは違う、高校生と中学生のキャストにもあるキャリアの差が新テニミュならではの爆発力を生み出したのかもしれません。そしてそれに感化されたのかもしれません。

これを強く体感するのは一幕終わりの鬼VS平等院戦です。

岡本さんと佐々木さんの圧巻歌唱力コンビのぶつかり合いは初見でも爆発もんでしたが、公演回数を重ねるたびに二人の熱量が上がっていき、各々のメロディーラインを歌い上げる歌唱力バトルは魂のぶつかり合いでした。ディレイ配信で一番繰り返し見ているM。

本当にこの場面は圧巻なのでテニミュ見たことなくても舞台見てる人に強制的に見せたいレベル。

 

また、なんとか耐えましたが秋沢さんの種ヶ島先輩無双が印象的でした。

輝馬さんの篤京がなければ奈落落ちまっしぐらでした。

歌とダンスの上手さがバランスよい上にベンチワークと原作厨を納得させる読み込み具合がすごい。※原作は中学生の頃に比べるとだいぶゆるゆるになってしまったのでこだわりなくなってしまったけれど、熱心なファンも尊敬するレベルで原作ネタを持ってくる技術は一朝一夕ではない。

日替わりあっち向いてホイの多様性と大楽で原作を持ってくる配慮も素晴らしい。

 

1st Stageからの成長具合で言えば、徳川役の小野さんの演技力もアップしていて、Round6 平等院VS徳川で見せた平等院に引きずられる際の苦しそうな表情はたまらないものがありました。

小野さんは1st Stageでしかきちんと見ていないのですが、その時と比べると生きた演技になっていて、魂から命をかけている熱さを感じました。テニミュ後も色々な仕事をしていたはずなのに本当に一体何があったのか……。

余談ですが、この時マストに手をかけて朗々と歌いあげるお頭はかっこよかったですね。帆を片手で掴み、片脚の膝を曲げて踵を上げ、もう片方の脚は伸ばすポージングから漂う上品さと堂々たる威厳は本当(マジ)でかっこよかった。まさに覇王。

 

板の外の話になりますが、イケイケでオタクとは遠いイメージだったいざーさんが公演が始まったらテニモン化してしまったのも新テニミュ2を盛り上げた要因です。これがテニミュの陽パワー。

これに関わらず、楽挨拶で岡本さんがテンパって「テニミュしか勝たん!」で全てをまとめようとしたりして本来ならオタクが使う言葉を公の場で出演者側が使うのは昨今のSNSによる垣根を越えつつある現象だな、と感じました。

 

具体的に説明できないといいながらオタク語りしてるじゃん、と思うかもしてませんがここに書き出している文章では自分のハートに火をつけちまった熱量を説明するには弱すぎて、本当に具体的に説明できない歯痒さを痛感するばかりです。悔しい……。

 

もしこのブログを読んで興味を持ってくれた方がいたら幸いなのでディレイの宣伝をして締めさせていただきます。

 

DMM特設サイト

www.dmm.com

公式コピペ

・販売期間:

 【初日配信】
 【初日配信:全景映像】
   …2022年2月8日(火) 12:00~ 3月16日(水) 23:59
 【U-17(アンダーセブンティーン) 選抜スイッチング配信】
 【U-17(アンダーセブンティーン) Genius10スイッチング配信】
   …2022年3月3日(木) 12:00~3月16日(水) 23:59
 【大千秋楽配信】
   …2022年3月10日(木) 12:00~3月16日(水) 23:59

 

・視聴可能期間:購入から1週間

 

 

*1:………ちょっと嘘ついた。今回はテニミュボーイズに松田くんがいたので少し多めにしといた。でも1stの感じだとボーイズの出番は少ないので神奈川一回入って考えようと思ってたらほぼ幸村専任でずっとベンチにいて、ベンチワークが多いので増やした。

https://twitter.com/koganmoko/status/1499177132471177220

*2:ツイパラカレイベで要さんに新テニミュ2の話をした時にけんとくんの歌が上手くて~に対して「けんと、歌上手いよな~」と言われた時に脳内で―――違うの!要くんが見た新テニの時よりめちゃくちゃ上手くなってるの!!!―――と返しました。※限られた時間の中で話題が逸れて本題を話すロスをなくしたかったのと脳直で会話ができない低コミュ力のため。 というか本当に歌上手い人よりどりみどりだったので観に行ってほしかったすね…。スケ合わなかったみたいで仕方ないけど

2022年1月まとめ

 新年早々楽しすぎて、もう今年はこれで終わりなんじゃないかと思うくらい両方とも楽しい現場でした。

 2022年悔いなし。

 

 

○演劇の毛利さんvol.1「天使は桜に舞い降りて」

 

 2時間休憩なしで起承転結の流れ、歌あり、日替わり要素あり、明るいエンディングで娯楽作品として見やすかったです。

 このくらいの作品がふらっと行って観られたら最高の観劇かもしれません。

 

 人間を生かしておくか滅亡させるかの判断を神様に任せられた二人の天使が咲かなくなった桜の木に舞い降りる。桜の木の精と出会い、桜の精は桜にまつわる物語を披露し、人間の価値を天使に判断してもらう……という物語。

 まず話の登場人物の紹介曲から始まるのですが4つの話の個性がOPで表現されていて、キャストパレードのようなお祭り感があってわくわくする始まりでした。一緒に手拍子できる舞台は楽しいね。

 

 4つのエピソードの感想とともに各役者さんの簡単な感想です。

 

坂口安吾桜の森の満開の下

 劇団人間最高、サイコー! 本筋の話でなくて恐縮なのですが、話が終わった後の三津谷さんのカテコ挨拶で泣いてしまう役者の小芝居がおもしろすぎて一番印象に残ってしまいました。観劇する人には必笑ネタ。

 山賊を演じた三津谷さんはテニミュや帝一では美少年の役だったので蛮族のような役を演じているのは初めて見たので新鮮でした。賑やかし要因も上手くこなしていて、知らない面が見えました。担当ストーリー以外でも山賊の個性が強くてつい見てしまう存在感でした。義経千本桜黒子時の「ストッパーOKです」も好き。途中で気付いたんですがOPの暴れ具合すごかったです。元気いっぱいすぎてびっくりした。

 ザベスさんの妖艶な女が好みで、あと骨格が好みでいいなぁと思いながら見てました。高飛車高慢ちき女良い。体もよく動くので艶美さを出す仕草が上手くて好きでした。あと衣装が好みでした。形は洋装なんだけど着物に見えるデザインで衣装さんが天才でした。というか「天使は桜に〜」の衣装、かっちりした和装からモダンまでどのデザインも素敵で天才でした。

 白痴の女を演じたザンさんも、マスコット的な可愛さがなごませる場面があり、またザンさんが舌足らずな言い方で「桜の森の満開の下」の最後の台詞を言うことで不気味と後味の悪さで締まりました。かわいい話し方で辛辣なツッコミを入れるのも良い。

 

小泉八雲「十六桜」

 ベテランの山本さんが一人芝居で他登場人物と客席を引き込んでいくのはさすがでした。終わる頃には汗だくになっているのが、役者が体力と気力を削って演じるのを目の当たりで直に味わっているようでたまりませんでした。鞘を収める所作がきれい。

 

梶井基次郎「櫻の樹の下には」

 テニミュキャストで偶然見に行く舞台の出演者だと嬉しくなる役者の一人が伊崎くんです。顔も好きだしお芝居も上手いので好き。今回のメイクがリップだけ真っ赤で素敵でした。大藪くんもお芝居上手いので割とわたしは好きです。この二人がこのねちっこい作品で二人芝居するのをキャスト発表時に知り、喜び跳ねました。

 詩的な短編なので戯曲にする毛利さんの手腕も見事で一番お気に入りです。あと表面上は仲の良かった二人の男が感情剥き出しでぶつかり合うのが最高に趣味に合う。というか二人とも上手い。ベラベラと詭弁を垂れる伊崎くんの「俺」の難しい台詞をテンポ良く言う技量と後ろで神妙な顔をする表情の「お前」役の大藪くんの演技、最初の長台詞と変わって「冷や汗をかいているね」の一言で指す俺(伊崎くん)、ナイフで揉み合う二人!ブチギレる俺!やや涙声で絞り出すような声で訴えるお前…、許されないならと自害する俺…、罪の意識と後悔に襲われて逃げるお前!人間最高!

 男同士の痴情のもつれを演技力のある若い二人が熱く演じてくれるので、わかりやすい感情演技しか理解できない人間にはとても楽しめました。台詞の言い方もよかったけど二人とも絶妙な良い間を取るので、空気を作るのが上手かったです。

 

・歌舞伎「義経千本桜」

 2時間の舞台のなかに入れ込むのすごい。見せ場を上手く繋いで原作のオマージュも入れて巧みでした。

 今回一番若手の義経役の相澤くんの「頼朝兄さん!」がだんだん馴染んでいくのを見て初々しさを感じました。上から目線ですみません。

 井俣さんの平知盛の場面は上記で書いてしまった通りです。黒子の三津谷さんがツボ。

 登場人物役の川本さんには申し訳ないけど大薮くんのひひん日替わりが意外とバリエーション多くてこっちばかり記憶に残ってる。馬の顔マネも上手いタカ。

 月元くんの狐はめっかわで全員で踊っているOPもEDも視線が向いてしまうし、バレエ要素のある狐の踊りも素敵でした。他の出番も端でぱたぱたころんしてたりでかわゆい。

 

 ネタバレ配慮ではなく間延びするので以下ストーリーは割愛させていただきますが、最終的に人間は愚かだけれどまだ希望はある、と結論を出し、枯れていた桜が咲き誇るなか全員でテーマ曲を歌い上げ華々しく幕が降り、劇場を出るときに気分が晴れやかになるような、自然と顔が前を向くような、気持ちになれる終わり方でした。

 この舞台から、人間は愚かだけど絶望するほどの存在ではない。間違えたらまたやり直していけばいい。というメッセージを受け取ったのですが人間の愚かさを内包したまま愛していこうという姿勢が自分の思想と近いので、すっきり飲み込めました。

 安西くん演じる桜の精が実は神様で、人間は神様が自分に模して作った、神の自分が愚かだから人間も愚かになってしまった、というこの舞台における真実は個人的に気に入っていて、創作物において神は絶対的存在と描かれがちですが実際正しい存在なら世界は平和だしうまいこと回るはずなので、世の中に対する憎しみが少しだけ薄まりました。神様がポンコツならそりゃ世の中こんなんですわ。

 最初と最後を華々しく、美しく、けれど起承転結の転周辺で人間のマイナス面を描いて清濁併せ飲ませ、賛歌にしないところが好きでした。

 

 今回安西くんの配役とビジュアルを見た時に、人ならざるものが見られるのかと想像したら本人が「明るい」「楽しい」青年のような役で楽しく稽古してる、と話していて混乱し、劇場で登場時に音もなく現れた瞬間その美しさに息を飲みました。舞台に出た瞬間「美しい」と率直に思ったのは初めてかもしれません。肌白い!はよくある。

 話していた通り、明るく茶目っ気ある性格で話は進んでいったけれど、最終的に実は神様だったとわかる場面で自分の愚かさに対する憎しみで暴走してしまった瞬間は「キタ!!!」とガッツポーズでした。常に見せろとは思いませんが、この感情の爆発の強さが好きで舞台を観に行っているところがあるので大満足でした。

 

 ストーリーも好みで、好きな演技も見られて、明るい気持ちで劇場を出られる、趣味として通うに最高の舞台でした。

 

 

 

 

○「歌劇 桜蘭高校ホスト部

 

  楽しさで休憩含む2時間20分殴られ続ける舞台。

 原作の環のテンションをそのまま舞台に持ってきたような、ハイテンションハイテンポで歌にダンスに場転場転暗転場転暗転。

 一幕がとにかく色んなエピソードが詰め込まれていてアクセル全開で駆け抜ける目まぐるしさ。けれどそのハイテンポがアニメを見ていた時の高揚感を思い出させてくれました。二幕はハルヒ宅鍋回と学院祭のふたつのみなので一幕の情報量になれた身体にはテンポ遅く感じてしまうのが惜しかったです。

 

 ホスト部登場と同時に最初のメインテーマから、全力で緩急ない要くんのダンスが健在でした。いつ見てもずっと力入っていてすごい。こんな力ずくで踊っているのに身体振られないの逆に体幹強すぎる。本当にいつも全力で踊っていてえらい。

 歌も双子の歌の上手さは十分知っているのに、やっぱり上手い。双子のハモリとかフェイクで曲に安定感が生まれ華やいでいる。素晴らしい。上手い。応援しててよかった。

 

 一幕は怒涛のテンションでハルヒの入部、れんげちゃん登場、同時進行でハルヒへのいじめ解決、双子のケンカ、海の課外活動と詰め込みでどの場面もおもしろいけれど、特に印象強かったのはれんげちゃん曲とPV撮影、課外活動の鏡夜先輩の上半身でした。

 令和にアップデートされたれんげちゃんが暴走して「推ししか勝たん!!!」とオタク言語満載で歌うの客席9割オタクだからみんな気分上がってしまう。なによりれんげちゃん役斉藤さんの暴走っぷりがすがすがしくて、さらに歌もダンスも上手い。顔もかわいい。れんげちゃんしか勝たん!!!!!

 その後のPV撮影もバカっぽさフルスロットルで最高でした。

 双子のボーイズラブバスケ部は二人の演技がどんどん大袈裟になっていき、二人が真剣になればなるほどおもろかったです。

 れんげちゃんに初めて声をかけるシーンでもBL営業していましたが、初日から徐々に顔が近くなり顎クイを始めた時は二人の成長に心の中で拍手しました。嘘です。動揺しました。

 双子のバスケは徐々におもろさが上がっていきましたが、続く環先輩の「雨に打たれる学園の孤高な王子」はもう出のインパクトだけで初日から笑いをかっさらっていきました。雨といいながらほっっっそいシャワーで見立てて、足元に小さいビニールプールというしょぼい絵面なのに自信満々に酔いしれる絵面が環そのもので必笑でした。あのしょぼさがいい。アンサンブルさん全力床拭きお疲れ様でした。

 鬼畜ショタからの泣いちゃうハニー先輩が子供みたいに泣くのではなく癇癪っぽく泣くのも小西くん独自のハニー先輩に落としているようで好印象でした。

 

 双子のケンカは本領発揮のロック系ナンバーで初見人に歌上手いでしょ…すごいよね、と内心ドヤりながら、アー活やってるからライブ来てね…と切実たる願いを会場に飛ばしていました。

 楽しそうに歌う姿も好きだけど、怒りとか負の感情を表現する要くんの歌唱が好きなのでもっと聴きたいです。感情とパワーがガン!!と乗って耳に直撃するのがたまりません。

 

 夏の課外活動では双子の上着チャック位置がオタクの間で毎公演話題に。あとビーチボール客席投げ事件。サビの要くんの高音が好きだった~。怒りのカニ食べハルヒに怖がる台詞がなぜか日替わりでした。

 このエピソードはなんと言っても鏡夜先輩がハルヒを押し倒すシーンが強烈でした。アニメで見た時のうら若き乙女時代の興奮がよみがえり、気付くと寝る前に夢小説を検索していました。それもこれも里中くんの体形が、あまりにもっ、完璧!バキバキに割れた腹筋と適度に盛られた胸筋!けれど腕は細く!ウエストがきれいにくびれたうっすいおなか!少女漫画の男の体だったからです。そしてシルバーのカル○ンクラ○ン。体もいいんですが、ベッドに倒して壁ドンからの腰下に手を入れて寝かせ覆いかぶさるまでの動きが流れるようで美しかったです。覆いかぶさった時のシルエットも素晴らしい。バランスよく鍛えられていて本当に素晴らしい。ありがとうございました。

 

 二幕冒頭では良知さん演じるハルヒ蘭花さんが日替わりで拍手を求めるのですが、全力で拍手してピタっと止める遊びをしてました。

 アメフト部部長の久瀬役の柏木さんがオレンジの香りを嗅ぎまくるキャラになっていて、アブラゼミの鳴き声のごとく高速で「yesyesyesyesyes…」言っているのがおもしろかったです。

 学院祭でヴェネツィアな衣装に着替えて、立て板で作られた舟の後ろをキャスター付きの椅子に座りとことこ進む手作り感ある手法でゴンドラに乗る演出をしているのですが、要くんが少し出遅れてしまった時があり、隣にいた鏡夜先輩役の里中くんがスッとさりげなく背中に手を回し押して手助けしてくれて、その動作があまりにもスマートで惚れました。要くんがうらやましいっ……。

 

 学院祭のフィナーレとしてハルヒホスト部メンバーパートが追加されたメインテーマで賑やかに締めるのですが、感染症対策さえなければコールしたかったです。手拍子だけでも楽しめましたが、双子に\双子ー!/て言ってみたかったですね。あとこれはどう聴いても客降り曲。

 曲も華やかで好きですが、環先輩役の小松くんの言う「こうして見つめ返すのを許してくれてありがとう」という台詞を聞く度に劇場に来てよかったと胸が熱くなりました。好きで劇場に来てはいるけれどやっぱり足を運んでいることに対してのお礼を言ってもらえるとより一層嬉しいですね。

 ガチで目はあっていなくても舞台から席は遠くとも目の前にいるのは事実で、劇場という同じ空間で同じ時間を共有できるのは観劇している者だけの特別な体験なので、こちらの気持ちを汲んでくれたような台詞がとても嬉しかったです。

 

 

 

 

 

 中旬で公演期間が重なったので、この二つの舞台を行き来して慌ただしかったですが、満ち足りた月となりました。

 ほんと毎日楽しかった!もうこんな楽しい月はないかもしれないと新年早々不安ですが、今年は楽しい現場ばかりという吉兆だといいですね。

 

 

2021年まとめ

現場とかオタクごととか括りなしで雑にまとめます。

 

1月

LINELIVE Mission in B.A.C

ジェスチャーゲームでジェスチャーしてははけてジェスチャーしてははけてで走り回っていたのが可愛かった記憶。

 

DisGOONie vol.9「GHOST WRITER」

2020年年末に体調を崩したためこちらも安西くんは降板。たまたま観に行った回のカテコ挨拶が代役の方で感謝。

久しぶりに青木さんを観た。橋本さんの狂った国王の演技が好きで狂いました。

西田さんの舞台の中ではわかりやすかった方でした。細部はわからんかったけど。

 

1/2のツイート

よかったね~、わたし!

 

2月

TWiN PARADOXワンマンライブvol.8「REBOOT」

クアトロでリベンジ。まだ着席でのライブだった。この時に「春の先へ」が初披露でした。未だ音源化未定ですが…。

この時も配信があり今までライブ見たことない方も気軽に観られるようになっていたのは嬉しかったな〜。あとアーカイブのおかげで数日は楽しめるようになったのもよかった。

 

ギブアップダンス!!!再演ゲスト

懐かしのDeperture MV衣装で登場したので懐かしくなりました。(知能低い文章)

伊織くんが好きなのでかつて要くんが演じた役を彼が演じているのわかるし、キャスティング良いですね。

この時、初舞台だった子がのちにテニミュ4thに出演するのであった。

 

ミュージカル 新テニスの王子様 The First Stage

前田さんの赤也がまた観られるのがめっちゃうれしかったです。開演前に騒がれたけど白石役の武本くんもダンスうまくてよかった。

ノーマークのWキャスト、泰江くんの入江にメロメロクラクラになりました。相葉さんとは違う負けず劣らず、ゾクゾクする入江先輩をありがとう〜!そして続投ありがとうございます!

 

3月

「SONG STORY vol.1」

あまり期待していなかったけどまあ楽しめました。

ゲストの古田くんが「舞台久しぶりで緊張する!」と言いながらも台風みたいなトークしていて相変わらずおもろい子でした。

ソンストのビジュアルの要くん最高~!この系統のロングは好き!

 

4月

BARREL Produce Vol.2「99(ナインティナイン)」

俳優オタク黒澤が身に覚えがありげらげらしてました。

りょうせーくんとせーやさん中央の二人がデカいので周りの囚人のキャストがかわいかった。赤澤くんがお芝居を楽しんでいるのが伝わってきて好きでした。日替わりもおもしろかった。

 

5月

ハンサム落語2021

ひらりょを目当てに通っていたくらいひらりょが素晴らしかった!

出演回数が違うのもあるけど、二人の態度に腹立ててました。でもこれ以降はなかったので許しました。

 

糸川耀士郎バースデーイベント ゲスト

番ボメンバーといる双子は楽しそうで、こっちまでにこにこする!本公演のゲストに呼んでください!

 

6月

舞台「風が強く吹いている」

2021年で観たなかで一番思い出深い舞台。

テンションで感想ブログをあげるほどよかったです。

2021年版舞台「風が強く吹いている」ー清瀬灰二は箱根で頂点を見るー - ちわきにくおどる

来年の箱根駅伝よかったら見てね。一緒に筋書きのないドラマに高揚し、現実の人間を消費するカタルシスに罪悪感を抱えよう。(最悪の誘い)

 

7月

TWiN's THEATER 即興コント&音楽ライブ

芸人さんの即興コントはまとまりがあってプロの技を感じました。

双子もトーク上手いけどレインボーさんも回すの上手くて聞いたことのある話題でも違う方向に広げてくれて新情報を引き出してくれてありがたかったです。

 

野村誠一ウイングスジャパン BELIEVE2021

風強でハイジ先輩を演じた松田くんの演技が素晴らしくて、タイミングよく延期を重ねていた事務所イベントが開催されたので数年振りの新規現場でした。

双子より先にツーショ撮ってごめんね。初めましてで久々の接触だからド緊張したけど松田くんが人見知りしないタイプで自分から質問してくるタイプだったので助かりました。第一印象のやわらかさもありつつ、印象よりフレンドリーでした。

テニミュ出演おめでとうございます!

 

ミュージカル「テニスの王子様」4th 青学vs不動峰

 ┈┈┈┈ テニス ⑅ 再生産 ┈┈┈┈(元ネタ・少女歌劇レヴュースタァライト*1) 

をしたいんだろうな、と冒頭のシーンで感じました。また一周するのが楽しみだけどセットは改良してほしい~。曲は神尾のソロが好きなので早くペンラ振りたいです。あと峰曲でヘドバンしたい。

 

勤人落語

松田くん・田中さん・武藤くん、と三名全員が風強出演者の日にしました。

高座から移動しないのに、走っているのかと思うほど汗をかいていて代謝の良さにびっくりしました。男性が女性を演じるのは数少ないので三名とも違う色の女性を表現しててよかったです。

 

川崎優作バースデーイベント MC

三部ともMCするから三部とも行ったら特典で優作くんとツーショが撮れて、先に撮ってごめんね第二段。

司会の要くんが当日の午前に突然開設されたツイパラ公式インスタに投稿されたエクステ長髪で現れたので、バイべに合わせて人生で初めてカラーに挑戦した優作くんのアッシュカラーにインパクトがなくなる珍事件がありました。

優作くんが書き下ろしたコントどれも面白いしストーリー展開も上手くて、ゲストも上手くてずっとゲラゲラして楽しいイベントでした。

 

8月

舞台「デュラララ!!~円首方足の章~」

約9ヶ月ぶりの舞台上にいる安西くん。変わらないどころか顔がさらに小さくなっていてびっくりしました。2.5だから絞ったらしい。

アニメOPのカットが舞台上で再現されていて懐かしさに興奮しました。セルティのバイクがすごい。

言われてから気付いたのですが、舞台上でセルティを演じている佐野さんの演技とセルティの声を演じる沢城さんの演技は別方向からくるので実態と声の両方に合わせて自然な芝居をするのは高難易度となるので、テクニカルな面で上手い安西くんの芝居を吸えました。

 

TWiN PARADOX 東名阪Live Tour2021「SYNC」

ツイパラ初ツアーライブ!

今年一楽しかった現場はこれかな。やっぱりライブ中のガンガンくるのが好き!あと歌ってる時の楽しそうな姿が一番魅力的に見える!

やっとスタンディングありのライブができたので、びょんびょん跳ねまくって全身でライブを楽しんでるアピールができて悔いなく楽しめました。あと「負けねぇ」って気持ちで拳を振っていたので、声が出せない分みんなが身振り手振りで伝えてくれるのがわかった、という話をしてくれて以心伝心できているみたいでうれしかったです。拳振り上げる勢いで3都市ともライトバングル空中分解させてしまい周辺の皆さんご迷惑おかけしました。久しぶりに遠征もできて楽しかったです。

 

9月

少年社中「DROP

初少年社中。でもいつもの少年社中よりは静粛な舞台な気がしました。

現実と小説家の書いた物語が並行して進むストーリーで安西くんは物語の登場人物のひとり。そんな素振りないのに人を殴る時の躊躇のなさがよいです。

Wキャストなので両方観に行ったのですが、社中メンバーは正史、客演はサブカルポップといった印象で正反対な点が興味深かったです。

 

CLACK inc. 2021年連続企画 Mission2 VS TWiN PARADOX~兄弟の絆を取り戻せ!!!

実は三人兄弟で長男もインディーズバンドでボーカルだと知ったら9割の人が妄想するであろう対バンがついに開催されました!

箱が狭かったり、下記の用事があったりで配信で見ましたが、身内だからか普段よりかはゆるっとした空気になっているのが家族間でしか出さない表情を見られた気がします。V系独自のノリを曲中に丁寧に説明しつつ煽るたけるさんの長男力にきゅんでした。

 

オンラインリアル脱出ゲーム「オンライン・パパラッチ 新郎失踪の真相を暴き出せ」

現場ではないけど、この日偶然妹の結婚式で「私はオタクだから二人の晴れ姿を見ることはできないんだな〜」とぼんやり思っていたから帰ってきたら二人が結婚式会場で白タキシード着ててびっくりしました。双子トリックのため告知ができなかったので一瞬何が起こっているのかわからなかった。

 

10月

TWiN PARADOX withP企画LIVE 「TWi Fes vol. 3」

アー活してる若手俳優を集めた対バン。

コラボでにっこにこで歌ってるのが素敵でした。

Bimiさんが初ライブなのに、やりたいことして暴れつつパフォーマンスとして成り立ってる魅せるライブをしていて上手かったです。

俳優業とアー活の両立は思うところある人いるとは思うけど、やりたいこと・表現したいことを自分が納得できる活動は応援していきたいです。

 

FC限定 Halloween Event

今年いっちゃん楽しかった現場!!!(二度目)

初のFCハロウィンイベントで約2年振りの接触

仮装も3部用意して毎回着替えてメイクも髪型も変えて…と準備段階から当日まで楽しかったです。フォロワーの気合いの入った仮装も最高でした!

 

11月

響の大大発表会

久しぶりに仕事でチケットを、紙にした………。

 

ベニバラ兎団STARGAZER

完全な善もないし完全な悪もない、と考えさせられる舞台でした。

個人的に教祖になる松田くん見られてよかったです。声と話し方が人の心に入り込むから教祖向いてると思います。

 

ヴィレッジヴァンガード・TWiN PARADOX コラボグッズ特典会

電Qさんのツイパラ新規イラストありがとうございます。でもせめてポーズ指定あるなら事前に言ってくれ〜。

ビジュアルは大正解でした。

 

12月

劇団番町ボーイズ☆ 全員集合!2021年もありがとうLIVE

ばん♪ばん♪ばばん♪、したくて行きました。

番ボメンバー、それぞれの得意はあるけど歌、ダンス、コントどれをとっても上手い上に顔が整ってるの素晴らしいです。トークおもしろい逸材がそろっているし、おもしろいから推し卒業しても番ボライブ行っちゃう。

 

シン る・ひま オリジナ・る ミュージカ・る「明治座で逆風に帆を張・る!!」

2部ゲストでまさかの全8公演中4公演出演。

昨年、叶わなかった安西くんの浅野内匠頭を舞台に立たせてくれたる・ひまわりさんには頭が上がりません。ありがとうございます。

年末シリーズ初のミュージカルで歌唱力の高さで圧倒される心地良さを思う存分楽しめました。

北条時房(鳩)、という設定が奇抜狙いか?と思ってたですが平家が水鳥の羽音に恐れをなして撤退した富士川の戦いを回収する上手さが素晴らしかったです。あと松田岳が鳩の動きうますぎ。

本格ミュージカルだから遊び要素が減ってしまって2部もコントがないので、狂気の笑いが減ってしまいちょっ残念です。でも狂気の笑いがないわけではない。

 

 

舞台以外だとウマ娘がヒットして、フォロワーがギャンブルではなくスポーツ観戦感覚で競馬を見てくれたりして嬉しかったです。有馬記念を一緒に盛り上がれる日がくるなんて。

劇場版「リョーマ!」でテニプリの圧倒的エンタメパワーに元気をもらえて、テニプリを好きになった頃の気持ちを思い出しました。テニプリっていいな。

 

 

2021年はだんだんと舞台やイベントが再開できて、少しずつ以前の活気を取り戻してくれました。

まだまだ予断は許さないし制限あるので元には戻らないと思いますが後退しないことを願います。

配信がここまで盛んになるとは少し前の演劇界では予想もできなかったと思います。わたしも気になるけど金銭的な問題で半額ほどで見られるならと配信で観た舞台はいくつかありますが、やっぱり(特に推し関係)劇場で観てなんぼだなと思います。

たくさんの人に観てもらえるのは嬉しいけれど、茶の間が語る機会が増えるのは面白くないと思ってしまう気持ちもあります。でもたくさんの人に見てもらえるのはありがたい!!!

 

 

2022年も皆さま、たくさん推しとの素敵な思い出作ってください。

 

*1:劇場版が最高の出来だったので2021年で一番燃え上がったアニメ映画。まひるちゃんがひかりちゃんに「わたしあなたが大嫌い」と歌いあげたので大興奮でした。その後、華恋ちゃんの元へと背を押すの最高だよ~。